これまでの2回では、ダ・ヴィンチさんの代表作モナリザについてと、作品中に隠された恥についてみてきたね。
最終回となる今回は、ダヴィンチさんの飽きっぽい性格について迫っていくよ。何を隠そう、ダヴィンチさんは納期までに作品を仕上げられずに、バックレちゃった過去が一度ならずあるんだ。
今回はそこのところを掘り下げていくよ。
最後の晩餐では後世の人に迷惑かけまくりだったけど、最後まで描き上げたっていう点では、まだよかったよね。ダヴィンチさん、途中で描くの辞めちゃうことも結構あったから。 | |||
あら、そんなことあったかしら? | |||
しらばっくれようたって、ネタは上がってるんだよ。この作品、知ってるよね? | |||
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ダヴィンチさんが放棄したスコペトの聖ドナート教会の絵をフィリッピーノ・リッピさんが引き継いで描いた絵だよ。 | |||
あんた、よくもまあいろんなところからネタを持ってくるのね。 | |||
フィリッピーノさんといえば、お父さんも大画家で、フィレンツェ画壇のサラブレットでしょ?そんな人にピンチヒッターやらせるなんて、さすが天下のダヴィンチさんはちがうねぇ。 | |||
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あんた、だんだん嫌味がストレートになってきたわね。 | |||
フィリッピーノさんはダヴィンチさんに気を使って、絵の構図には手を入れなかったらしいよ。 | |||
悪かった・・・とは思ってるわよ。でも、当時は誰が代役を務めるかなんて知らなかったし、別に面倒だからほったらかしにしてたわけじゃないのよ。他の仕事で手いっぱいだったの。 | |||
いやいや、プロなら自分が納品できる量を見極めて仕事を受けなきゃ。確か、ミケランジェロさんとの夢の共演って言われてた、フィレンツェの市庁舎の壁画も描かないまま終わったよね。 | |||
あれはね、一応描いたのよ。最後の晩餐はテンペラで描いて失敗したから、次は油絵で描こうと思ったの。フレスコはぼかしが上手く表現できないから好きじゃないのよ。 | |||
最後の晩餐はやっぱり失敗だったって、自分でも認めてるんだ(笑)で、油絵で描こうとしたらどうなったの? | |||
下絵までは描いたんだけど、色を付け始めたら下地が溶け始めて、どろどろになっちゃったの。そりゃあもう巨神兵のように。それで、この絵はそういう運命だったのかしら~って思って、それ以上は描かなかったのよ。 | |||
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いやいや、「そういう運命だったのかしら~」じゃないでしょ。新しい手法の追求もいいけど、どうして本番の前に試作をしないのさ? | |||
試作なんてしても、うまくいかない時は行かないもんなのよ。それにあの市庁舎の仕事はね、結局ミケも描かなかったんだからおあいこよ。 | |||
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依頼通りに仕事をして、納期までに完成させるのは社会人として基本中の基本でしょ?この先輩たちは、絵はすごいのに、社会人として無責任すぎるよ・・・。真面目に仕事してた僕が馬鹿らしく思えてくるよ。 | |||
あんた、そんなんだから早死にしたんじゃない?もっとドーンと構えて、仕事の一つや二つすっぽかすぐらいの気持ちでいればよかったのよ。 | |||
ミケランジェロさんの名誉のために言っておくと、あの人は、ローマ教皇からお呼びがかかったからフィレンツェの仕事を中断したんだよ。すっぽかしたわけじゃないからね。 | |||
何が教皇よ。何がローマよ。あんたらはそうやって長い物に巻かれて仕事してただけでしょう? | |||
もしかして、自分がローマに呼ばれなかったから嫉妬してる? | |||
嫉妬なんてしてないわよ!それにね、絵なんて、別にアタシが描かなくても代わりはいくらでもいるの。フィレンツェにもローマにも、画家なんて掃いて捨てるほどいたんだから。アタシは自分にしかできないことを追い求めてたんだから。 | |||
じゃあ、ダヴィンチさんは具体的には何をしてたの? | |||
まあ、あの頃は鳥の飛び方の研究をしてた頃かしらね。 | |||
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鳥の飛び方?何のために? | |||
理由なんてなんだっていいじゃないのよ!最近じゃぁね、走ってるときのおっぱいの揺れ方ですら研究の対象になってるのよ。鳥の飛び方の研究なんて至極まっとうなほうよ! | |||
「乳房とブラジャーは走行中にずれ、ある一定の範囲を旋回したが、ずれの周期を見出すことはできなかった」と結ばれている。 | |||
いや、おっぱいの件はどうでもいいでしょ。 | |||
どうでもいいと軽く見られていることこそ、研究の意義があるのよ。鳥の飛び方に焦点を当てたアタシの研究はすごく先進性があったのよ。当時、鳥の飛び方を研究してた人なんてアタシぐらいだったんだから。 | |||
でしょうね。 | |||
だから、あんたたちに嫉妬なんて全然してないわよ。アタシはアタシにしかできないことをしてたんだから。別にローマなんて行きたくなかったし! | |||
なんだか、強がりに聞こえるけどなぁ。で、結局その鳥の研究は何か実を結んだの? | |||
研究成果を見たければ、手稿はトリノ王立図書館に置いてあるから見に行きなさいよ。 | |||
鳥の本がトリノの図書館って・・・・。 でも、結局調べただけで、何にも使わなかったんでしょ?他にも、絵に描いただけで作ってない発明品が山ほどあるよね。 | |||
いいじゃない。アイデアっていうのは、考えてる間が一番楽しいんだから。 | |||
あぁ・・・この人絶対、旅行の計画ばっかり立てていかないタイプだ。 なんか、もう突っ込むのも疲れちゃった。そろそろみんなにも、ダヴィンチさんの飽きっぽさが伝わったと思うし、対談終わりにしようか。 | |||
え?こんなあっさり終わるものなの? | |||
それじゃあ、3回に渡って続けてきたダヴィンチさんとの対談もここまでです。ダヴィンチさんがいろんな意味ですごかったことが皆さんに伝わっていれば光栄です。 | |||
すごいざっくりまとめに入ってる! | |||
それじゃあ、A Presto! | |||
アタシには最後の挨拶もなしなの!?次はあんたの恥ずかしいネタを持ってリベンジに来るから、覚悟して待ってなさいよ! |
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