芸術家?それなら彫刻彫ってみろ!
わしが、ルネサンス3巨匠としてラファエロと同じにラインに並ばされるのが嫌なもうひとつの理由。それはあいつは絵しか描けんが、わしは彫刻も彫れるということじゃ。
むしろ本業は彫刻の方で、わしは彫刻に専念したかった。まさか、あの小童からの無茶ぶりでシスティーナ礼拝堂に天井画を描くことになるとは、若いころは思いもせんかったぞ。
システィーナ礼拝堂 天井画byわし 綺麗にしてもらってあの頃の美しさがよみがえったぞい |
彫刻家からノミを取り上げ、筆を持たせて、何かいいことがあるとすれば、それは、その彫刻家に恥をかかせて得をする絵描きがおったということじゃな。
つまり、あやつの策略なのじゃ。まあ、この件はあやつがすべてを仕組んだとは思っとらん。礼拝堂建設の総監督であり、あやつの悪事の相談相手でもあったブラマンテも一枚かんでおったのだろう。
おかげでわしは丸天井のフラスコ画に4年も費やすことになったしまい、その間にノミを持たせてもらっていれば完成していたであろう、壮大な霊廟の計画が頓挫してしまったのじゃ。
ドナト・ブラマンテ 悪どい顔をしておる |
おかげでわしは丸天井のフラスコ画に4年も費やすことになったしまい、その間にノミを持たせてもらっていれば完成していたであろう、壮大な霊廟の計画が頓挫してしまったのじゃ。
天井画を描くとき、ブラマンテには 足場作りすらきちんと手配してもらえんかった |
のんきな奴は、きっかけはどうあれ、後世に残る傑作ができたからいいではないかと言うが、もしあの一件がなければ、ユリウス2世の霊廟こそが、後世に残る大傑作になっていたじゃろうに。
1505年に作ったユリウス2世の霊廟 第1版 四面全てが壮麗な像で飾られる予定だった |
まあ、それでも、とにかくわしは天井画を完成させた。悪童ラファエロやブラマンテの思うようにはさせんかったわけじゃ。
一方で、ラファエロはどうじゃ?もしわしが、あやつにノミを持たせて何か彫ってみろと、それも後世にに残るような立派なもんを作ってみろと言ったら、あやつはできると思うか?
答は否じゃ。あいつはノミの使い方も知らん。知っとるのは舌先三寸の使い方だけじゃ。それで、芸術家と名乗るとはティファールいらず!つまり、へそで茶をわかすということじゃ。
にもかかわらず、あの憎っきブラマンテが死んだあと、あいつはローマのサン・ピエトロ教会の建築責任者にしゃしゃり出おった。それで、何かを成し遂げたのであれば、わしもここまであやつをコケにはせんかったじゃろう。
だが、あいつはすべてを中途半端に残したまま、死によったんじゃ。結局、わしにお鉢が回ってきて、現在のサン・ピエトロ教会はわしの設計で建てられたんじゃ。
にもかかわらず、あの憎っきブラマンテが死んだあと、あいつはローマのサン・ピエトロ教会の建築責任者にしゃしゃり出おった。それで、何かを成し遂げたのであれば、わしもここまであやつをコケにはせんかったじゃろう。
だが、あいつはすべてを中途半端に残したまま、死によったんじゃ。結局、わしにお鉢が回ってきて、現在のサン・ピエトロ教会はわしの設計で建てられたんじゃ。
ここまでの話で分かったと思うが、あやつは絵の技術が優れていただけで、他のことはな~んもできんかった。わしは絵のほかに彫刻や詩を、ダヴィンチのおっさんは兵器の設計を、ジョルジュは執筆を得意としてったが、あやつには絵しかない。
それなのに、システィーナ礼拝堂の一件ではわしに恥をかかせようと勝負を挑んでくる始末。勝負をするなら、少なくとも自分も同じ土俵に上がる力量をつけてから出直してこい!
それなのに、システィーナ礼拝堂の一件ではわしに恥をかかせようと勝負を挑んでくる始末。勝負をするなら、少なくとも自分も同じ土俵に上がる力量をつけてから出直してこい!
ここで一句。
芸術家?それなら彫刻彫ってみろ!
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