2017/07/13

【B☆R】S・M・ソープラ・ミネルヴァ教会とナヴォーナ広場

朝7時くらいのコロッセオ。
Ciao!

夏のローマはほんとに暑かった!だから、昼間は出来るだけ美術館ですごして、外を観光するのは朝と夕方がおすすめだよ。

朝のローマは人が少なくて、いつもはごった返してるコロッセオ付近もとっても静か。

夕方は、朝に比べると人は多いけど、夕焼けの街も夜のライトアップされた街も、昼とはまた違った美しさ。バスやメトロは夜遅くまで走っているから、夜の外出も安心だよ。(ただし、人通りの少ない道には注意してね)

今回のベルニーニ☆ラリーのチェックポイントは、サンタ・マリア・ソープラ・ミネルヴァ教会とナヴォーナ広場だよ。

チェックポイント6:ミネルヴァ広場

ミネルヴァ広場というのは、昔ここにミネルヴァを祀る神殿があったことに由来してるらしいよ。そして、その神殿跡地は今サンタ・マリア・ソープラ・ミネルヴァという教会になってるんだ。

ヴァチカン美術館の
ミネルヴァ(アテナ)像。
フサフサ付きの兜とメデューサの盾が基本装備。

ミネルヴァというのは、ギリシャ神話の処女神で、知恵と戦いの神様。ギリシャ名はアテナ。アテネのの守護神はこのアテナで、パルテノン神殿もアテナをお祀りする神殿だったんだ。

アテネのパルテノン神殿
語源はパルテノス(若い乙女)から。

一方で、よく似た名前のローマのパンテオン(ミネルヴァ広場のすぐ横にある)は、古代ローマの様々な神を祭る神殿。

ローマのパンテオン
パン(全て)とテオン(神)でパンテオン。

ちなみに、パンテオンには僕のお墓があるよ。前置きが長くなったけど、ミネルヴァ広場に建つオベリスクが今回のチェックポイント!

ミネルヴァ・オベリスク または 像のオベリスク


象が背負った小さなオベリスクは、ミネルヴァ・オベリスクとか、象のオベリスクと呼ばれてるけど、ニックネームはミネルヴァのひよこPulcino della Minerva(笑)

象にしては小さいサイズと丸い体つきから、最初はミネルヴァの豚さんPurcino della Minervaって呼ばれてたらしいんだけど、それがいつの間にかひよこPulcinoになってたんだとか。

オベリスクはエジプト産。土台の象がベルニーニさんの設計と監修。実際の制作はお弟子さん。1669年、69歳の時の作品。

2016年には像の左の牙がおられる事件があったらしいんだけど、ちゃんとくっついたみたいだね。

折られた牙は近くで見つかったらしいよ。

そうそう、後ろに見えてる工事中の覆いの向こう側にS・M・ソープラ・ミネルヴァ教会があって、三毛さんの作品があるよ。


ミネルヴァ広場へのアクセス
バス:40,60 Argentina下車 徒歩5分
51,62,63,80,83,85,160,492 Corso/ss. Apostoli下車 徒歩5分
S・M・ソープラ・ミネルヴァ教会見学無料。
地図はページの一番下。



チェックポイント7:ナヴォーナ広場

ミネルヴァ広場やパンテオンから歩いてすぐのナヴォーナ広場にも、ベルニーニさんの噴水が2作品あるよ。

ナヴォーナ広場で食べたくなるお菓子No1のナボナは、ナヴォーナ広場が発祥の地ではないらしいよ。


ナボナ買わない?


さて、ナヴォーナ広場の中央でお出迎えしてくれるのは高さ30mの大作、四大河の噴水。といってもオベリスク込みの高さね。


1651年に完成した53歳の時の作品。聖テレジアの法悦の1年前に完成した作品だよ。

このころのベルニーニさんは、パトロンの教皇ウルバヌス8世が亡くなって、一時期ヴァチカンとのコネクションが途絶えてた頃だったの。そして、久しぶりに来たヴァチカンからの依頼がこの噴水だったんだ。

当時の教皇インノケンティウス10世は、バルベリーニ家(ウルバヌス8世の家)と敵対してたから、バルベリーニ家と仲が良かったベルニーニさんはどうやってこの教皇から仕事を得たんだろうって、いろんな噂がたったんだって。

たとえば、別の人に依頼が行きそうだったのを聞きつけた高位の後援者が、教皇に会う機会のないベルニーニのために模型を持って直談判に行ってくれたとか、コンペに参加したベルニーニさんが銀の模型を持ち込み、「採用してくれたらこの模型も差し上げます」とわいろ交渉があったとか言われているよ。あくまで噂だけどね♪

噴水の主題になっている四大河とは、ガンジス、ナイル、ラプラタ、ドナウ。

左の櫂を持っているのがガンジス川
右で顔を隠しているのがナイル川

左のラプラタ川は富の象徴のコインをたくさん持っている。
右奥のドナウ川はヨーロッパ代表としてローマ教皇の紋章を支えている。

同じ広場にはムーア人の噴水もあるよ。この噴水の四体のトリトン像は16世紀の作品で、ベルニーニさんは中央のムーア人を作ったんだ。

Giacomo della Porta(1575)の作品がベース

中央のムーア人はイルカと格闘しているとのこと。どういういきさつでそうなったのか気になるなあ。今のご時世、イルカをいじめるとややこしいからねぇ。

イルカを引っさげて闊歩するムーア人


それじゃあ、またね。Ciao!

ナヴォーナ広場アクセス
バス:42,62,64,916など
パンテオンから徒歩5分






【参考文献】

この本の英語版

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