2017/06/28

ルーヴル美術館



Ciao!こんにちは。

土曜日にkindle版が発売されたHUNTER×HUNTERの34巻を買ったんだけど、その展開があまりにも「?」だったから、復習用にヨークシンシティ編もついつい買っちゃった。

34巻と8~13巻合わせて¥2,765なり~

勢いで買っちゃったものの予定外の出費を後悔しきりさ。



さて、気を取り直して、今回の美術館訪問はルーヴル美術館いってみよ~!


Musée du Louvre
【アクセス】
メトロ:1番/7番 Palais-Royal/Musée du Louvre下車 徒歩5分
バス:21, 24, 27, 39, 48, 68, 69, 72, 81, 95番
住所:Rue de Rivoli, 75001 Paris
営業時間:9:00~18:00、水、金は21:45まで
休館日:火曜日、1/1, 5/1, 12/25
Webページ:http://www.louvre.fr/jp/homepage
お得情報:ミュージアムパス使用可/18歳まで無料/EEA在住の26歳未満無料/金曜日18:00以降は、国籍にかかわらず25歳未満無料/10月~3月の第1日曜日と7月14日無料


1.歴史
ルーヴル世界で一番来訪者の多い美術館で、収蔵品数も世界最大級。

フランス王朝の宮殿として建てられた建物を、フランス革命後に利用して開かれた美術館なんだ。1793年に開館したものの、大修繕のための一旦閉館し、1801年に再オープンしてるよ。

大衆に一般公開された美術館といっても、19世紀末くらいまでの来訪者は知識人や富裕層が中心で、下町の一般市民には縁遠い場所だったみたい。エミール・ゾラの小説「居酒屋」にも、こんな風に書かれているよ。

「どうだい!」彼は言った。「博物館へでも行ってみては?」
そして彼は頭をなで、瞼をしばたたきながら、一同に相談した。
「古い美術品や、肖像画や、油絵や、いろいろなものがたくさんあります。とてもためになりますよ・・・。たぶん皆さんはご存じないでしょう。まあ!すくなくとも一度は見ておくべきですなあ」
 結婚式の一行は顔を見合わせて、考えた。なるほど、ジェルヴェーズは、知らなかった。フォコニエ奥さんも、ボシュもその他の人々も。クポーはいつか日曜日に行ったように思うが、よくは思い出せなかった。
エミール・ゾラ、居酒屋、 斎藤一寛訳

まあ、大阪に住んでる人が通天閣に行かないようなものかもしれないけど、それにしても、みんな行かなすぎだよね。

続きはこちら


さて、話を戻そう。いまやルーヴルのシンボルともなっているガラスのピラミッドが完成したのは、1988年。ダヴィンチコードで大切な役割を果たした逆ピラミッドは、1993年に完成したんだよ。1993年と言えばJリーグ開幕の年だね。関係ないけど。

2.コレクション
ルーヴル美術館のコレクションは非常に幅広いんだ。ヨーロッパ美術でいうと、古くは、エジプト文明、ギリシャ文明を経て、古代ローマ期、中世、ルネサンス・バロック・ロココ、18世紀以降の新古典主義・ロマン主義・写実主義までが含まれているよ。

その他に、イスラム圏、アジア圏など世界各地の展示もあるので、その所蔵量は膨大のひとことに尽きるね!

こんなにすごい美術館なんだけど、印象派がないという理由で、カズコさんからは低評価(笑)まあ、好みは人それぞれだから仕方がないことなんだけどさ。

古代エジプトと中世は、カズコさんが興味なさ過ぎたので、今回は行ってないんだ。代わりに、ルネサンス以降の絵画と彫刻に重点を置いて回ったよ。

まずは、定番。ダヴィンチさんのモナリザを見に。
レオナルド・ダ・ヴィンチ、モナリザ
Da Vinci, Monna Lisa
ルーヴルきっての一番人気


込み合うモナリザ前はある種の戦場。
二重の防御ラインがあり、間近で見ることはできない

しかも、防護ガラスに守られているので、写真をとっても反射してきれいに映らないという不親切設計・・・

反射不可避。
綺麗な写真はあきらめて画集を買うべし

横にあるティッツィアーノさんの絵は、おなじみのゼウスがアンティオペを襲うシーンを描いた歴史画なんだけど、モナリザのそばだとかすんじゃうみたいで、見てる人はほぼナシ。その分ゆっくり楽しめたよ。

ティツィアーノ、ゼウスとアンティオペ
Titian, Jupiter and Antiope
だれか見てあげて!
ゼウスの主題について詳しくはこちら。
ゼウスと乙女たち

モナリザの反対側に掛けられているカナの婚礼は、先ほど紹介したエミール・ゾラの小説「居酒屋」にも出てくるよ。

ヴェロネーゼ、カナの婚礼
Veronese, The Wedding at Cana
「居酒屋」の中では、額縁にタイトルが描いてないと突っ込まれている

イタリア絵画の回廊では、僕の作品も。あざーっすって感じだね。

Raphael, Madonna and Child with Saint John the Baptist(La belle jardinièr)
三角の構図にハマっていた頃の絵だね

そのまま、スペイン絵画の回廊まで行って、エル・グレコさんからゴヤさんまでを拝んだら、

El Greco, Christ on the Cross Adored by Donors
マニエリスム全開!伸ばしに伸ばした磔刑図

Murillo, The Young Beggar
バロックなのに写実主義っぽい主題のムリーリョさん
邦題「蚤を取る少年」

Goya, Mariana Waldstein
ロマンがとまらない
ベラスケスさんをスルーしていたという痛恨のミス。見た記憶なし!どこにあったんだろ!?

そしていよいよ、カズコさんお待ちかね18世紀以降のフランス絵画の回廊へ。カズコさんの真の興味は印象派だけど、18世紀くらいの比較的新しい絵には多少の興味があったみたい。見たいものリストも持参してたよ!ルーヴルで唯一彼女に生気が戻った場所。

リストその1
ドラクロワ、民衆を導く自由
Delacroix, Liberty Leading the People
フランス革命を象徴する一枚。

リストその2
ドラクロワ、アルジェの女たち
Delacroix, Women of Algiers
セクシーでアンニュイなお姉さま方


リストその3
ジェリコー、メデュース号の筏
Géricault, The Raft of the Medusa
とにかく大きい!実在の事故を描いた歴史画
この絵は、実際の海難事故を描いた作品で、公開当時とっても注目を集めたんだ。その約60年後に書かれた「居酒屋」でも、主人公たちがルーヴルで最初に見に行った絵としてあげられているよ。

リストその4
アングル、グランドオベリスク
Dominique Ingres, Grande Odalisque
背中の長さが他の追随を許さない個性派作品

リストその5
ダヴィット、サビニの女たち
David, The Intervention of the Sabine Women
「その戦い、ちょっと待ったぁぁ!!」ビシッー!

このあたりで、ちょっと彫刻を見に行くことに。もちろん、これはカズコさんの興味の範疇外だから、僕が強引に誘ったよ。

なんたって僕らルネサンス世代が一番敬意を払っていたのが、古代ギリシャ・ローマの芸術なの。その時代と、ルネサンス期の彫刻を見比べてほしかったんだ。
でも実際は・・・

サモトラケのニケ
サモトラケのニケ
ルーヴルからの寵愛がわかるオンステージっぷり
見学時間40秒

ミロのヴィーナス
ミロのヴィーナス
見学時間30秒

ミケランジェロ、瀕死の奴隷
ミケランジェロさんの瀕死の奴隷
一瞬で写真撮影

エロスとプシュケ
アントニオ・カノーヴァ、エロスとプシュケ
え?ナニコレ?誰?

ミケランジェロさんの「瀕死の奴隷」は、かなり熱を込めて説明したんだけど、興味を挽くこと能わず。。。写真とっておしまいでした。ミケランジェロさん、南無。

そして、最後にカズコさんが好きなフェルメールの作品を見に行く途中(フランドル絵画は遠い)で、目には目を歯には歯をで有名なハムラビ法典の碑も見てもらったんだけど、感想は「はぁ・・・」だけ。ハムラビ王無残!

ハムラビ法典
ハムラビ法典の碑石
みじんの興味も示されず

しかも、結局お目当てのフェルメール作品(レースを編む女性)は、12月まで見れないと係の人に言われて、もうルーヴルに用は無しと、帰り支度を始めたカズコさんなのでありました。

帰り際に、近くにあった僕が好きな画家フランス・ポストさんの絵とかを見てもらったんだけど、全く興味を持ってくれなかったよ。

フランス・ポスト、サン・フランシスコ川 カピバラ
Frans Post, Rio São Francisco
カピバラのいる風景

この人はねえ、だいたいの作品に南米に生息する可愛い動物たちを描きこむの。なかなかいい味でてるでしょ?

上の作品なんて、去年アムステルダムの国立美術館でポスト回顧展があった時には、入口にドーンと掛けられてた良作なんだけどな。カピバラの可愛さが伝えきれず残念。

そんなこんなでちょっと偏った内容だけど、僕は楽しみ、カズコさんは疲れ果てたルーヴル美術館でした。

今回はここまで。
Ciao!

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